日中交流会をする意味があまりないと思うことについて
にーはお。
上海への日中交流以来、いろいろな日中交流団体と関わっていますが、最近思うことがあります。
だいたいどこの団体も、中国に留学した人で構成されていて、みなさんの思いは、
「中国ってメディアで見るものとは全然違った国なんです!お互いを理解して日中友好を実現しましょう!」
っていうものだと思います。自分もそうでした。この場合問題意識としてあるのは、「日中関係が悪いのは、お互いが理解していないから。」になると思います。そして解決策の1つとして「日中交流会」という選択肢があるのだと思います。
日中関係が悪いのは、お互いが理解していないというはある程度理解できます。
しかし
その解決策の手段として、漠然とした日中交流会というのが本当にふさわしい手段なのかが疑問です。
なぜ日中交流会は日中関係好転の手段にならないのか
どんな人が日中交流会に来ているのか
日本人を分類してみます。
1、中国をとても理解している人(中国在住経験あり、かつ仕事や研究で中国と関わっている)
2、中国を少し理解している人(中国に留学経験あり、親戚・友人が中国人)
3、中国に特に興味が無い人(メディアぐらいでしか聞かない、そもそも興味がない)
4、中国が嫌いな人(反中本などを購入する)
日中交流会がどのような人が集まるのでしょうか?
2の「中国を少し理解している人」が圧倒的多数だと思います。そしてその周りにいるお友達。つまり3の「中国に特に興味が無い人」を2の「中国を少し理解している人」が連れてくるという構造だと思います。
ここで、「なぜ日中関係は悪いのか」「なぜ日中関係は良好ではないのか」を考えてみます。
なぜ日中関係は悪いのか
政治的な構造(領土問題や歴史認識)はいったんおいといて、人の交流面から考えます。日中関係が悪いのかは、上で言う4の「中国が嫌いな人(反中本などを購入する)」の声が大きく聞こえてしまうからでしょう。
そして1の「中国をとても理解している人(中国在住経験あり、かつ仕事や研究で中国と関わっている)」の絶対数が少ないから。
ここで言いたいのは、3の「中国に特に興味が無い人」は日中関係の悪化に影響を及ぼしていないということです。興味が無いのだからたいした影響を与えることはないと思います。
なぜ日中関係は良好ではないのか
この話をする前に、そもそも国家は良好である必要はなく、戦争をすることはお互いに利益にならないという同意のもと、戦略的な関係であればいいと思います。国家と国家は主権で必ず譲れなくなってしまう以上、良好であることは非常に難しいです。国家の関係は「普通」で充分です。
ですので、この問題設定そのものが不適切であると思います。
話を戻すと
2の「中国を少し理解している人」と3の「中国に特に興味が無い人」のための日中交流会はあまり意味がなく、(問題に対するアプローチになっていない)
4の「中国が嫌いな人」をいかに減らし、1の「中国をとても理解している人」をいいかに増やすかが大切です。
もちろん、1の「中国をとても理解している人」を増やすためには、3の「中国に特に興味が無い人」を2の「中国を少し理解している人」にすることがまずは先決です。
しかし
本当に日中関係を考えた場合、1の「中国をとても理解している人」を増やすことにもっと力を注いだ方が良いのではないか、意識すべきではないかと思います。
じゃあどうするの?
・日中交流団体での勉強会を増やす
・メンバーのそれぞれが、中国に関する勉強をもっとする。
交流会をへたに開くより、以上のような行動の方が日中関係好転には良い気がします。
ざいじえん!