大手メディアの在り方を再定義する朝日新聞のクラウド・ファンディング
朝日新聞がクラウド・ファンディングを始めたということで、話題になっています。
朝日新聞社のクラウドファンディングサイト、3月開始へ--「起案者」を募集 - CNET Japan
メディアを変えるとかそんな声も聞こえますが、僕は別の文脈で朝日新聞のこの動きを評価します。それは「A-port(エーポート)」のビジョンを見て思いました。
A-port、3月オープン! | A-port 朝日新聞社のクラウドファンディングサイト
クラウド・ファンディングってそこまで有名ではないんですよね。まだまだ知名度が足りない。しかし個人の夢をかなえるプラットフォームとしてぜひともみなさんに認知してほしいツールです。
今までならば、それを取材して媒体に載せて伝えるということを行っていました。
しかし今回は違います。自らそのサービスを作ってしまったのです。一般的にサービスを作る理由はそのサービスを通じて、実現したい世界があるからですが、今回の朝日新聞の場合は
私たちは、日本に「クラウドファンディングで支援する」という新しいお金の使い方が定着することを目指していきます。
そのサービス自体を広めることを目的にサービスを作ってしまっている。これってすごいと思うんです。仮にの話ですけど、朝日新聞の一面でサービスを紹介したら、1000万人近い人がクラウド・ファンディングっていう言葉を知ることになります。他社のサービスならそんな扱いはできませんが、自社なら別にやってもそこまで不思議ではありません。
伝えるために最良の手段は何であるかを考えたときに、朝日新聞は媒体で伝えるのではなく、サービスを作ってしまいました。
紙の新聞でなくても伝える方法はあることを認識させられました。