メディア業界をウォッチする人なら知らないと損する3つのフレームワーク!
メディアに関わる人なら、コンテンツ自体を作るための情報収集はもちろんですが、業界がどう変わっていくかの情報もキャッチしなければなりません。
そうしないと変化についていけず、いつの間にか時代に遅れに・・・なりかねません。
「そんなのチェックしているよ!メディアの輪郭読んでいるよ!」というあなた。毎日大量に流れてくる情報をただ消費しているだけではないでしょうか?大量の情報を処理するには、抽象度を上げカテゴリーに分けることが有効な手段であると思います。
コンサルタントとして活躍されている大石哲之さんも読書法について以下のように言っています。
読み終えた時点で、まとめの枠組みを作って、情報を整理するのではなく、読みながら、あらかじめ作った枠組みの中に情報を放り込んで、読むと同時に整理する。
【ビジネス書 初心者 必見】成果につなげる戦略的読書(要点) - 編集ハ(ファ)ック
つまり効率的な情報収集をするためには、初めからフレームワークを頭に入れるようにとのことです。
では、メディア業界を観察するにあたって必要な3つのフレームワークを
2013年 “ビジネスとしてのメディア” 方程式をどう解くか | 藤村厚夫 Media Disruptionから紹介したいと思います。
今のメディアの状況は
まず藤村さんは、現在のメディアの状況を以下のようにまとめています。
局所化されてきたメディア体験のあり方が、消費者の体験的な“快”の方向へと大きくコンバージェンス(融合)を始めているかのようです。
こういった問題意識のもとにメディアをウォッチし続けた結果、以下の3つに集約されたそうです。
1 換金手法(マネタイズ)のトレンド変化
モバイルアプリ化のトレンドが、私たちメディア関係者に与えた大きな気づきは個人課金の可能性についてでした。
あらゆるメディアが試行錯誤している有料課金 。しかしメディアの課題はこれだけではないのです。下の2つも要チェックであると思います。
2 出版(パブリッシング)手法の変化
Web(HTML)メディアでは CMS、電子・印刷出版では InDesign などの出版システム、アプリ開発では Objective-C/Xcode というような技術基盤は、それぞれの分野での出版(パブリッシング、開発)の専門分化と深化を形成してきました。それはメディアのプロにとっての基盤やノウハウ、エコシステムを形成する一方、プロらを守る“壁”としても作用してきました。 しかし、アプリが Web と、出版がアプリや電子書籍と、というように交錯する状況がいま現実となり、専門分化の壁は大きな揺らぎを経験しているのです。
メッセンジャー・アプリが1つのパブリッシングになってきています。メディアの輪郭でも最近取り上げられていたようにコンテンツの流通経路が大きく変わろうとしています。
「バズフィードはただのサイトではなく、流通までのプロセス全体」——創業者が語る
3 メディア体験(価値)上の変化
これは、印刷、モバイル、Web、電子書籍など多様なメディア形式が存在するとき、コンテンツが同じであれば、消費者にもたらす価値はどれでもつねに同じというわけではないという視点を導きます。多様なメディア形式を通じて最適なコンテンツを——。
メディア論の大家マクルーハンの残した言葉である「メディアはメッセージである」と一致します。コンテンツだけを考えればいい時代は最初からありませんでしたが、モバイルの登場でそれが可視化されました。
まとめ
今後メディア業界の情報を処理するときは、「換金手法(マネタイズ)のトレンド変化、出版(パブリッシング)手法の変化、メディア体験(価値)上の変化」の3つのフレームワークに入れることをお勧めします。
新しい情報を追いかけることも大切ですが、たまにはこういったフレームワークを身に着けることも大切ですね。
2013年 “ビジネスとしてのメディア” 方程式をどう解くか | 藤村厚夫 Media Disruption