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頑張ります。

2015年、WeChatの広告はうまくいくだろうか?

~編集部注~

 

中国のあらゆるプラットフォームになりつつあるWeChatがついに広告配信を始めた。LINEにはない公式購読アカウントがあり、デジタル・メディアを考える上で欠かせないサービスであるWeChatの広告配信に関する記事を紹介したい。

 

 

 

11.2億人のユーザー数を誇るメッセージアプリのWeChatがモーメンツ(Facebookでいうところのニュースフィード)への広告プログラムを開始した。モーメンツで投稿される広告は「スポンサー」として記される。

 

広告は広告主のWeChat公式アカウントによる投稿から見られることになり、ユーザーはそれに対していいねやシェアを行うことができる。すべてのユーザーが同じ広告を見るわけではないが、あなたの友人からいいねやシェアを多く獲得すればするほど、その広告が目に入るようになる。6時間以内にいいねやシェアが無い広告は削除され、7日間は、ユーザーのタイムラインから他のユーザーのタイムラインへと巡回する。

 

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アドテクのシステムは1000インプレッションにつき40~140元(800円~2800円)で、現在は1000万元(2億円)以上の広告予算がある50のブランドのみが、プログラムに参加することを許されている。

 

WeChatのモーメンツにおいて1日にシェアされるコンテンツの数は平均30億に達している。Facebookはユーザーはログインしたときにまずニュースフィードを見るが、WeChatの場合は、WeChatが発信するメッセージよりも、モーメンツでシェアされるものの方がユーザーの目に入るようになっている。

 

WeChatは公式アカウントのためのアドシステムを昨年ローンチし、広告・外部リンク・購読ボタンや公式アカウントの記事の最後にワンクリックでダウンロードできるボタンを設置できるようにした。ソーシャルプラットフォームでの他の広告システムに比べて、WeChatの広告システムは性別・年齢や位置情報のような特定の人々に配信することができる。

 

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そのオークションをベースにしたシステムは、広告の価格と質が入札の評価基準となっており、1クリックあたりの広告コストと1レビューあたりの広告コストを基本に課金される。

 

7000以上の公式アカウントはそのプログラムに参加しているが、平均クリックは2%に及ばない。

 

WeChatは公式アカウントをベースにしたエコシステムを打ち立てて、今852万の公式アカウントが登録されている。購読者とのコミュニケーションやマルチメディアのメッセージを送ること以外に、公式アカウントのオーナーは、WeChatのAPIを通じて、洗練された記事を作成することができ、購読者のホテル予約をしたり、公式アカウント経由で商品を購入してもらうこともできる。

 

モバイルコマースがすぐに収益にならない一方で、モバイルゲームの後、広告はWeChatの次の主要な収益源になると期待されている。気になるのは広告がどれぐらい大きくなるかである。モーメンツのアドプログラムに参加する50のブランドが、それぞれ1000万元(2億円)を使うなら、その合計は5億元(100億円)に達し、Weiboの2012年(Weiboのマイクロブログがピークの時で、広告によってマネタイズが始まった年)の際の収益より大きくなるだろう。

 

~編集部後記~

 

とりあえず規模が日本の10倍である。規模が違うからこそ実現できるものがあると思う。メディアのプラットフォームとして、WeChatには引き続き注目したい。

 

 

【via Technode】  @technodechina

 

【原文】